NEWS RELEASE

2023.05.23

メタバースビジネス調査レポートを公開
~500名への調査をもとに導いた、事業化に失敗するメタバース13の特徴~

株式会社クニエ

コンサルティングファームの株式会社クニエ(NTTデータグループ、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:土橋 謙、以下クニエ)は、メタバースの事業化検討に関わったことのあるビジネスパーソンを対象にメタバースビジネスの実態調査を実施し、2023年5月23日レポートを公開しました。
当調査は、メタバースビジネスの取り組み状況の把握と、事業化の成功・失敗要因の抽出を目的としたもので、そのスクリーニング調査の結果として、「事業化の成否が判明した取り組み」のうち91.9%が事業化に失敗しているということがわかりました。
本レポートではさらに分析対象者を絞り込み、失敗事例と成功事例を比較することで、「企画内容・ビジネスモデル」「検討プロセス」「組織・体制」の観点から、事業化に失敗するメタバースビジネスの特徴を導き出し、13のポイントとしてまとめています。また、これらの分析結果に加えて、20名へのインタビュー結果とコンサルティング現場での経験を踏まえた、メタバースの事業化成功に向けたノウハウを「クニエの提言」として解説しています。

※本レポートでは、メタバースを「インターネット上でユーザー自身がアバターを用いてお互いにコミュニケーションすることが可能な、現実世界とは別の仮想空間」と定義しています。

 

 

【背景】
Meta社やMicrosoft社など世界的大手企業によるメタバースへの大型投資が発表されて以降、メタバースに取り組む日本企業が多く見られました。しかしながら、現時点で事業化まで辿り着いた企業は数少なく、多くの企業が事業化に失敗しています。一方で、自社の事業環境を鑑み、メタバースビジネスの実現を模索している企業も一定数存在しており、クニエでは、メタバースそのものは今後一旦幻滅期を迎えながらも、メタバースビジネスを展開する企業は緩やかに増加していくものと考えています。
そこでクニエは、企業のメタバース事業化支援の一貫として、メタバースの事業化検討に関わったことのあるビジネスパーソンに定量調査を行い、事業化に向けたメタバースの取り組みの実態と失敗の要因を分析するとともに、これまでのコンサルティングで得た知見を踏まえたレポートを作成しました。

 

【調査概要】

  • 目的:   メタバースビジネスの取り組み状況の把握と、事業化の成功・失敗要因の抽出
  • 手法:   インターネット定量調査回答者数: スクリーニング調査70,000名、本調査500名
  • 対象:   日本全国一般企業従事者のうち、事業化に向けたメタバースビジネスの検討に携わった経験者
  • 実施期間: 2023年1月11日~13日

 

【調査結果のサマリー】
事業化の成否が明らかになっているケースのうち、事業化に“失敗”した割合は91.9%
本レポートでは、メタバースビジネスの取り組み状況に関する設問に対し、「事業化の社内審査がおりた」「事業として既に運営している」と回答したケースは事業化に成功し、「事業化に向けた検討が停滞している」「検討自体が中止された」と回答したケースは事業化に失敗したと定義。

※スクリーニング調査対象者70,000名のうち、事業化に向けたメタバースビジネスの検討に携わった経験者かつ事業化の成否が判明している回答者(1,803名)で分析

 

 

事業化に失敗するメタバースビジネス 13の特徴(抜粋)
本レポートでは、失敗事例を成功事例と比較することで、「事業内容・ビジネスモデル」「検討プロセス」「組織・体制」の観点から「事業化に失敗するメタバースビジネス 13の特徴」を導いた。以下、その一部を抜粋して紹介する。

 

企画内容・ビジネスモデル 既存ビジネスの延長線上の位置づけ
メタバースである合理性が説明できない
検討プロセス ターゲットや課題・ニーズの明確化が不十分
事業リスクの分析と撤退条件の設定が曖昧
組織・体制 「新規事業開発」「技術領域」「デジタル領域」の専門性を持つ人材の不足
社内外の支援が得られず、孤軍奮闘を余儀なくされる

 

 

調査結果およびコンサルティング実績から導き出したクニエの提言(抜粋)
1. メタバースに取り組む意義を見つめ直し、不明確なら撤退を視野に入れる

  • 日本企業は、メタバースを”魔法の杖”のように捉え、メタバースに取り組むこと自体が目的化しがちである。メタバースはあくまで手段であり、手段の目的化を避けるためにも、自社が取り組む意義を考えることが重要となる。
  • なお、意義が見つからない場合は、無理やり意義を作り出そうとせずにメタバースからの撤退を検討されたい。

 

2. ユースケース起点ではなく、顧客の課題・ニーズ起点で検討する

  • 多くの企業は「メタバースでどのようなサービスが提供可能か」というユースケース起点で検討を進める傾向がある。しかし、このアプローチでは市場ニーズとのズレが生じ、ユーザーにとって価値のないサービスとなる可能性が高い。
  • まずは顧客が抱える課題やニーズの理解を深めた後に、メタバースを用いた提供価値を検討する順番で進めることが重要である。​

 

【調査レポート】
本調査レポートは、以下よりご覧いただけます。

<要約版>
<完全版> ※要ダウンロード

 

【今後について】
クニエは、今後も本調査レポートで得られた示唆や、これまでのコンサルティングで得た知見・ノウハウを生かし、企業のメタバースビジネスの取り組みを支援していきます。

 

【関連情報】
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*本文中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

 

【本件に関するお問い合わせ先】
■報道関係に関するお問い合わせ先
株式会社クニエ 広報担当 三宅
Tel:050-3852-7200

■本調査レポートおよび「メタバース事業化診断サービス」に関するお問い合わせ先
株式会社クニエ 福士 小林
Tel:03-3517-2292(代表)
E-mail:fukushik@qunie.com (福士)

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