SEMINAR

2023.11.07 <終了>

ダイナミック・サプライチェーンマネジメントセミナー
~不確実性の時代におけるSCM最新アップデート~

サプライチェーン領域に関わる豊富なコンサルティング実績を有するクニエでは、2022年11月、不確実性が高く将来の予測が困難な状況に適応できるSCMについて、『ダイナミック・サプライチェーン・マネジメント』という書籍発刊を通じ世に問いました。およそ一年が経過した今もなお、将来のSCMの在り方を考えるうえで重要な事象や社会的な構造変化は継続して発生しており、企業は対応を求められています。

本セミナーでは、早稲田大学大学院 教授の藤本 隆宏氏より基調講演としてVUCA時代の日本の製造業が採るべき変化への対応方針と競争戦略についての講演とともに、変化に強いSCM構築の成功事例やパネルディスカッションを通じて、SCM改革の留意点や将来課題についてお話しします。

開催日
2023年11月7日(火)14:30~18:00
※本セミナーは定員に達したため、お申し込みを締め切らせていただきました。
会場
オンラインにて開催
主催
株式会社クニエ
協力
日経クロステック Active
対象
・日系メーカー(完成品・部品・産機・素材)の経営者・役員の方
・経営企画、サプライチェーン、生産、IT、システム部門の方
・SCM/S&OP計画に携わる責任者、リーダーの方
参加費
無料(事前登録制)
定員
300名
講師
AGC株式会社 化学品カンパニー SCM推進部 マネージャー 鈴木 一真
株式会社NTTデータ 法人コンサルティング&マーケティング事業部 部長 大居 由博
早稲田大学大学院 教授 藤本 隆宏
株式会社クニエ SCMチーム シニアパートナー 笹川 亮平
株式会社クニエ SCMチーム ディレクター 宍戸 徹哉


プログラム

14:30〜15:15

【基調講演】付加価値の「良い流れ」のためのデジタル化とSCM

早稲田大学大学院 教授 藤本 隆宏

約30年のポスト冷戦期を経て、日本経済は、生産性向上を必須とし、ものづくり能力構築の新たな時代に入りつつあります。デジタル化やSCMは、「付加価値の良い流れ」を目指すものでなければ意味がありません。
本講演では、VUCA時代の日本の製造業が採るべき変化への対応方針と競争戦略についてお話します。

15:15〜15:45

SCM5.1~直近の事業環境変化とサプライチェーンの新たな役割~

株式会社クニエ SCMチーム シニアパートナー 笹川 亮平

昨年以降、一旦の落ち着きをみせたかにみえるサプライチェーン問題ですが、ウクライナ危機や米中対立、世界的なインフレの進行などを背景に、潜在的な供給リスクは燻りつづけています。クニエは昨年11月、「ダイナミック・サプライチェーンマネジメント」を刊行し、今後起きうる前提・環境変化に対応できる「SCM5.0」構築の必要性を世に問いました。
本講演では、同書籍発刊後の1年間で生じたサプライチェーン関連事象を振り返り、さらなるアップデートを反映した「SCM5.1」についてご提案します。

15:50〜16:20

化学品事業におけるサプライチェーンプランニング業務改革

AGC株式会社 化学品カンパニー SCM推進部 マネージャー 鈴木 一真

AGCの化学品事業では、需給計画(販売計画や生産/在庫計画)を主にエクセルで立案~管理、メールなどで関係者と共有していましたが、業務負荷や計画精度管理の観点から、この業務のあり方は、主にSKU数の多い事業において課題がありました。そこで、昨年よりサプライチェーンプランニングツールを基盤とした業務改革を断行、約9か月という短い期間で新業務プロセスの導入を実現させました。
本講演では、改革プロジェクトの紹介を通じて、サプライチェーンプランニング業務改革の重要性と、短期間での導入成功のポイントについてお話いたします。

16:20〜16:50

サプライチェーンレジリエンスを支える在庫マネジメント

株式会社クニエ SCMチーム ディレクター 宍戸 徹哉

世界的なサプライチェーンの乱れを背景に、サプライチェーンレジリエンス強化は経営課題として認識されるようになりました。そしてその代表的な施策として、需要変動に加えて供給変動を吸収するための在庫を配置するという考え方がある一方、在庫を限りなくスリムに保つ努力を続けてきた企業にとって、これは大きな方針転換であり、自社の在庫戦略を改めて考え直す必要に迫られています。
本講演では、レジリエンス強化に向けた在庫マネジメントに必要な考え方やアプローチ、事例をご紹介します。

16:50〜17:20

サプライヤコラボレーション
-需給情報の連携によるサプライチェーンレジリエンスの実現ー

株式会社NTTデータ 法人コンサルティング&マーケティング事業部 部長 大居 由博

新型感染症パンデミックや地政学リスク増大を背景に、国境や組織を跨いで需給情報を収集し意思決定を行うSCMに限界を感じる企業が増えています。NTTデータは、多数のサプライヤー、工場、本社などで扱われる需給情報を1つのクラウド情報基盤上で連携・共有、環境変化に強い柔軟なSCMの再構築を支援しています。
本講演では、当社が支援した代表的な事例の紹介を通じて、需給情報の一元管理~相互共有がサプライチェーン強靭化にどのように貢献するのかをご説明いたします。

17:20〜18:00

パネルディスカッション

AGC株式会社 化学品カンパニー SCM推進部 マネージャー 鈴木 一真
株式会社NTTデータ 法人コンサルティング&マーケティング事業部 部長 大居 由博
株式会社クニエ SCMチーム シニアパートナー 笹川 亮平
株式会社クニエ SCMチーム ディレクター 宍戸 徹哉

ここまでの講演を通じ、最新のSCM動向を踏まえた「SCM5.1」の内容やレジリエンス強化に向けた在庫マネジメントの在り方、また、実務の立場から見たサプライチェーンプランニング業務改革の重要性をご紹介してきました。
パネルディスカッションでは、本日の講演を踏まえ、主に以下観点で、SCMの今日的な課題と求められる方向性を深堀りします。
(1)いま、改めてサプライチェーンプランニング業務改革を実行する意義
(2)「在庫マネジメント」の考え方の変遷
(3)サプライヤー情報をシェアする上での難しさと対策
(4)ESG経営に求められる非財務情報の開示と活用
(5)常態/非常態時のSCM運営の切り替え

プロフィール

鈴木 一真

AGC株式会社 化学品カンパニー
SCM推進部 マネージャー/鈴木 一真
2007年、化粧品会社でエンジニアとしてキャリアスタート、工場の製造・生産技術開発・品質管理に従事。 2013年以降は本社でのSCM関連業務・改革プロジェクトや、海外工場でのプロジェクトマネジメントを経験。 2021年AGCに入社し、サプライチェーンプランニング・ロジスティクス関連の管理業務やプロジェクトを担当。 過去の知見を活かし、本プロジェクトの立ち上げ・マネジメントに尽力。



大居 由博

株式会社NTTデータ
法人コンサルティング&マーケティング事業部 部長/大居 由博
サプライチェーンマネジメントに関する業務コンサルティング、パッケージ導入を経て、企業間コラボレーションプラットフォーム(iQuattro)の企画、ビジネス展開に従事。企業間SCM領域(トレーサビリティ、サプライヤ連携、需給連携など)におけるコンサルティング・新技術適用をテーマに活動中。



藤本 隆宏

早稲田大学大学 教授/藤本 隆宏
1979年東京大学経済学部卒。三菱総合研究所、ハーバード大学博士課程を経て、1990年~2021年東京大学経済学部助教授・教授。2003年~2021年東京大学ものづくり経営研究センター長。2021年4月より現職。専門は技術・生産管理、進化経済学。進化経済学会フェロー。米国デザインマネジメント協会Jai Doblin賞、日経図書文化賞、組織学会高宮賞、Shingo賞、日本学士院賞・恩賜賞、日経BP・BizTech図書賞、日経日本建築学会著作賞等。
【主な著書】(共著・編著を含む:日本語のみ)に『製品開発力』『生産システムの進化論』『成功する製品開発』『ビジネス・アーキテクチャ』『生産マネジメント入門ⅠⅡ』『能力構築競争』『日本のもの造り哲学』『ものづくり経営学』『日本型プロセス産業』『人工物複雑化の時代』『ものづくりからの復活』『建築ものづくり論』『現場から見上げる企業戦略論』



笹川 亮平

株式会社クニエ
SCMチーム シニアパートナー/笹川 亮平
国内システムインテグレーター、外資系コンサルティングファームを経てクニエに入社。一貫して製造業のSCM/S&OP関連プロジェクトに取り組み、SCM/S&OP業務改革、ERP/SCP構想策定および導入コンサルティングに従事。組み立て系、プロセス系製造業の企画構想から定着化まで地道な改善活動にも支援実績多数。



宍戸 徹哉

株式会社クニエ
SCMチーム ディレクター/宍戸 徹哉
国内システムインテグレーターにてSCM関連システム構築に従事後、クニエに入社。主に製造業(ハイテク・エレクトロニクス、自動車、非鉄金属、化学、製薬業界など)を中心にサプライチェーン分野のコンサルティングに従事し、SCM/S&OP業務改革、組織改革、デジタルサプライチェーンツインの構築をはじめ、多数のプロジェクトリード経験を有する。

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